多系統萎縮症(線条体黒質変性症)
多系統萎縮症(線条体黒質変性症)
小脳は後頭部の尖った部分の少し下らへんに位置する脳の一部を指します。その小脳から背骨にかけた広い範囲の神経細胞が少しずつ変形・減少して機能が失われていく病が多系統萎縮症(MSA,脊髄小脳変性症) です。
多系統萎縮症(MSA)は、小脳および自律神経の機能不全を起こす、進行性の神経変性疾患です。進行性の小脳症状をしばしば呈することから、脊髄小脳変性症の1型(孤発性)と分類されています。
- 小脳症候を主徴とするものはオリーブ橋小脳萎縮症(OPCA、1900年)
- 起立性低血圧、排尿障害、睡眠時無呼吸(喉頭喘鳴)などの自律神経症状を主徴とするものはシャイ・ドレーガー症候群(Shy-Drager syndrome、SDS、1960年)
- 動作緩慢、小刻み歩行、姿勢反射障害などのパーキンソン症状を主徴とするものは線条体黒質変性症(SND、1960-64年)
これら3型の臨床病理学的な類似点が指摘され、1969年にMSAの病名が誕生しました。症状として,低血圧,尿閉,便秘,運動失調,固縮,不安定姿勢などがあげられます。
多系統萎縮症は、難病指定されている公費負担の対象疾患です。パーキンソン病と同じような症状がでることが多いのですが、パーキンソン病よりも進行が速く、発病から5年ほどで車椅子使用となり、10年ほどで亡くなることが多いと言われています。しかし、近年では遺伝子レベルでの研究が進められており、今まで判明されていなかった多系統萎縮症の原因や治療法の解明・開発が行われています。
父が多系統萎縮症(MSA)の線条体黒質変性症と診断
先日、私の父が病院で多系統萎縮症(MSA)と診断されました。かなり前から身体の動きが緩慢になり、パーキンソンの治療をうけていたのですが、何かしっくりこない。。。
そこでかかりつけの医者から専門医を紹介していただき、その診断(セカンドオピニオン)を受けたところ
- セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。
多系統萎縮症という国から「難病指定」されている病気であることが判明しました。
- 原因がわからず、治療法も確立されていない「難病」になると、長期間療養をしなくてはならず、患者は大きな負担を強いられます。そこで難病患者に対する医療費助成制度として、国が治療費を助成する制度として認定を受けられる病気です。
さて多系統萎縮症(MSA)とは、タイプによって症状が異なり、以下の3つのタイプに分類されています。
- 自律神経障害が強いタイプ
- パーキンソニズムが強いタイプ
- 小脳症状が強いタイプ
発症5年程度で寝たきりになることが多い病気で突然死も多く、夜間呼吸停止して死亡することもあります。日本では、難病指定されています。
この病気は、男性が女性より2倍多く発症します。多系統萎縮症は、50代で始まるのが一般的ですが、父は昭和11年生まれなので、かなり遅めの発症です。
父は日頃健康管理にはかなり注意して生活しておりサプリメントもかなり摂っていました。多系統萎縮症の発症時期が遅くなったのも、おそらくは日頃のサプリメント摂取のおかげではないかと考えています。診断書によると、父の病状は線条体黒質変性症となっていました。
- 初発症状は、「パーキンソニズム(パーキンソン症状)」
- 発病様式は、「緩徐」
- 経過は、「進行性」
この病気は、現代医学ではこれと言った治療法がなく、薬で症状を緩和させるのが唯一の治療法です。しかし調べてみると、中国針がこの病気に効果があるらしく、早速、専門医院をインターネットで調べてみました。
すると、難病専門の鍼灸医院は少なく、都内や大阪に何軒か難病専門の鍼灸医院がある程度、しかし、身体が不自由な父が通うには都内は厳しい・・・
そこで、比較的近くに良い治療院がないか探してみると、たまたま地元で難病治療を行っている鍼灸医院を発見!さっそく説明を聞きに行き、現在はそこに通院しています。
今回、多系統萎縮症(MSA)なんて病気があることを父の病気を通じて始めて知りましたが、世の中にはこの病気で苦しんでいる多くの人がいる。若くしてかかった場合、多くのケースでは寝たきりになり、要介護状態になるわけですから、ある意味死ぬより恐い病気だと思います。
身体を思い通りに動かすことが出来る!実はこれだけでも大変幸せなことなんですね。こんな当たり前のことに、今回改めて気づかされました。
ポイント 今日まで健常者でも、明日も健常者である保証はない!
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【更新日】2017-09-10 (日) 12:21:24
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